2018/11/5

人を育てる力を培う
人を育てる力を培う

人を育てる力を培う

岩戸工業がやっているような仕事は、学校では習えません。
だからまず気持ちが大事。知識や技術は一から教えます。
人材育成や事業の方向性など、社長と専務と総務のメンバーが語り合います。

安心して仕事に向き合う

S:僕は転職して岩戸に入ったんですが、前の会社と比べて、社員に優しい会社だなって感じることが多いんです。どうしてなのかなぁって、一度聴いてみたかったんですが。

社長:以前、ある人に言われた言葉で、ずっと大切にしてることがあってね。それは「社員が不満を持つのはしかたがない。でも社員を不安にさせてはいけない」ということ。実際、どんなに待遇を改善したって、やっぱり不満は出るし、現実的にやれることには限界がある。でも、不安は別だと考えて、そこは大切にしてますよ。

K:銀行出身の私は、この会社はいろんな意味でバランスがいいと感じてます。世の中には、業績は良くても社内の人間関係や後継者問題などで、いろいろ問題を抱えている会社は多いですからね。

社長:うちは人の手で造る仕事だから、人そのものを育てることを大事にしたいんです。それは本人だけのことではありません。働く人が病気になったら、奥さんや子どもまで不幸になっちゃうでしょう。つまり人生がかかってるわけだ。仕事をこなすという点だけで見たら、人の換えはきくんです。でも、そういう考え方は不十分だと思ってます。

S:実際の仕事でも、無理な数値目標を立てられて、追い込まれるようなことはありません。だからでしょうか、確かに精神的に楽なんですよ。

専務:もちろん数値目標はあるけど、ノルマじゃないからね。それに数値目標というより、持っている力をしっかり発揮したかどうかで評価するようにしてるからね。

B:私は彦根の出身で、今はこっちで一人暮らしをしてるんですが、会社も街も全体的に居心地がいいなと感じてます。それに会社の規模という点でも安心感があります。以前の仕事は一人で全部こなすような内容だったんですが、ここではちゃんと分業できてるし。とても気持ち的に楽です。

効率よりも大切なものがある

K:人命に関わる仕事ですから、締めるところは締めないといけませんよね。

社長:もちろんそうだね。その点では、長く一緒にやってくれてきた常務が厳しいタイプでね。なにごともきっちりやらないと気が済まないって言うか。おかげでバランスを取ることができてきたと思ってますよ。

S:実際、数値を含めて目標はきちんと立てますからね。社員とのすり合わせも丁寧にやるし、チェックもするし。

社長:現場から上がってくる目標値は、実現可能性を踏まえて低めに設定される傾向があるんです。たとえそう感じることがあっても、だから上乗せしろとは言わないようにしています。利益というのは、食べていけるだけ出れば十分で、そこで無理をすると全体に歪みが出ると思っています。

専務:ときには無理だと思うような、高い目標値が出ることもあります。そういうときは、どうやって実現するのかを聴くようにしています。

K:仕事の質がそのまま人命につながりますからね。そこをおろそかにできないから、ノルマという考え方はここの仕事にはそぐわないんでしょうね。

S:そういえば以前、自分が担当する仕事で、大きなトラブルが発生して、何度も客先に足を運んだことがあるんですが……。

専務:あったねぇ。当時は無意識のうちに効率を優先していたようなが気がするね。

S:専務が部長だったころでしたね。あのときは最前線に立って、最後まで対応していただいて、ホント助かりました。

専務:いやいや、それにしても関わった全員が頑張ってくれたし、こんな想いはもう二度としたくないって、つくづく思ったからね。あれは会社が大きく成長する機会になったと思うよ。

K:そうした経験も、今の社風につながっているんでしょうね。この点が、後継者である専務と社長の間で共有できているのは、社員にとっても安心材料になっていると思いますよ。

人を育てる力のある会社でありたい

社長:人材育成についても、効率だけで考えないように気をつけてほしいと思ってます。今の時代、やろうと思えば、ある程度の経験を積んだ、能力のある人を引っ張って来ることはできるんです。でも企業には人を育てる力が必要です。一見、無駄なことに見えても、そうすることで企業として本当の力がつくと考えているんです。

B:私、高校で簿記は習っていたものの、総務としての実務経験はゼロだったんです。そして転職を考えていたとき、ここの総務職での募集を見つけたんです。経験ないけど……と思って応募したんですが、幸いにも採用していただけました。

社長:僕はご縁があった人の能力を、伸ばすことを大切にしてきました。そういうときも、人として育つことが大事だと考えています。だから挨拶とかお茶出しなど、行儀見習いみたいなことも、含めて身につけてほしいと思っています。こういうことは決して無駄にはなりません。家庭を持ったときや世間を渡るときにも役に立つはずです。

専務:総務は人材育成の要ですからね。大事にしたいところですね。

K:こういう考え方を含めて後継者がいることは、とても大切ですね。銀行にいるといろんな会社を見る機会があるんですが、ここみたいなケースは稀なんです。

社長:だからといって、常に専務と情報が共有できてるとは思わないでくださいね。周りは親子だから、なんでも伝わってると思いがちです。でも、そんなことはありません。みんなも自分の親子関係を思い出したら想像できるでしょう(笑)

未来を見据えて持ち味を活かす

K:今後の方向性として、この場で話しておきたい事はありますか?

専務:岩戸工業だからできる仕事を大切にしながら、発展させていきたいと思ってます。そういう意味では、まったく違う方向に進むとか、突拍子もないことをするという考えはありません。これまで積み上げてきたものを大切にしたいですね。

社長:企業としての社会的な役割を果たすという意味で、新しいことに挑戦する姿勢を大切にしてほしいと思う。ただ資本を厚くするだけでは、不十分だと思うんだ。基本は、人への投資だと考えているんだけど、みんなで「こんなもの造れないかな」なんていう感じでトライしていけるといいんじゃないかな。

専務:可能性はいろいろあると思っています。航空機関連では、簡単に他所ではできないほどの、大きなパッケージを扱わせていただいてるし、産業機器関連では小さな部品も扱っています。この組み合わせから、何が生まれるのか……その広がりは岩戸工業の持ち味だと思います。

社長:社員のみんなにとっても、うちの会社は夢を持って挑戦してるんだって感じられることは、大切だと思う。とはいえ、そんなに簡単に見つかるものじゃないから、大学と協力してみるとか、いろいろ取り組んで行く必要があるだろうね。

専務:独自性という点では、バス事業に可能性を感じています。企画・設計から始めて完成品まで持って行けるという点で、岩戸工業らしさを出しやすいと思うんです。航空機や産業機器ともつながる部分があります。この三つの事業は、いろんな意味で可能性を持った基盤になると思っています。

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